イブにノルウェイの森

俺は水曜日と日曜日の夜にアルバイトをしてて、今週の日曜日は見事にクリスマスイブだったので、となりのレストランで食事しているカップルを見ながら本なぞ読んでたんですよ。

それが村上春樹ノルウェイの森だったからやってられない。
主人公のワタナベ君は、不器用で孤独ながらも、一途に、精神を病んだ恋人の回復を待ち続けるんだが、だんだんと別の女性(ミドリ)に惹かれはじめて、その女の子がまたいい子なんですわ。

恋人に誠実であろうとして、ワタナベ君は、ミドリに惹かれているという事実を無意識に否定しようと頑張ってるんだよね。思えば、主人公が初めてミドリとキスしたあとに女を漁りにいってたのは、ミドリとしてしまうと恋人に対して完全に裏切ったことになるためだったのかなー、


とかいう恋愛模様を考えてると、無性に人肌が恋しくなってきてマジで泣きそうになったわ、俺。クリスマスにこんな小説読むんじゃなかった。
やっぱ、AVみたいに、見る側にいろいろ考えさせず、オナニーにだけ専念させるメディアのほうが、精神的に傷つくことが無くて良いのかもしれない。
村上春樹さんの小説は、人肌を恋しくさせる。やっぱ、誰かを思いやることは大切なんだとか、直接的には書かなくても主人公の行動とかで見せられると、独り身でいることが応える。