それでも町は廻っている/石黒正数

それでも町は廻っている 2 (ヤングキングコミックス)

それでも町は廻っている 2 (ヤングキングコミックス)

メイド喫茶全盛期の昨今、巷ではやたら「メイド萌え〜」とかいう言葉だけが流行った。でも正直、オタクからみてもその言葉は気持ち悪かったんじゃなかろうかと思う。「それ町」はそんなオタクとかメイドとかが関係ありそうで全然ない。
メイド喫茶でバイトする女の子二人組の話だけど、いわゆるオタクが好むようなメイド喫茶の描写は、一切出てこない。メイド喫茶は女の子の日常の一部として出てくるだけで、メインはその女の子を通した普通の生活から染み出してくる、まったりとした日常の幸せ。ドジな女の子の平和な日常がおもしろく描かれていて、とてもおもしろい。
自分が一番好きなお話が、2巻で女の子がトラックに轢かれてから天国に行き、天国での生活についての説明を一通り受けてから、自分が本当に死んでしまったんだということを改めて認識し、ボロボロ泣いてしまう場面。それまで平和な日常が描かれていた漫画なだけに、このシーンのショックは大きかった。
まぁ結局、メインテーマがまったりなだけに女の子は生き返ることになるんだが、軽いテーマも重いテーマもあっさりと読ませてしまう作者の表現力にすばらしいものがあると思う。最近読んだ漫画の中では文句なしの一番の傑作!

夜中の電話

先日、バイト先の小さなビジネスホテルで電話番をしていたら、普段は滅多ににかかってこないくせに、その日だけ無言電話が4〜5回あった。6回目くらいの電話があって、そろそろイライラしていた俺は、電話口に向かって「もしもし!?もしもし!?」とちょっと強めの声で喚いた。
そしたら、どうも今まで無言電話をかけていた相手とは違っていたようで、こちらに話しかけてきた。でも、その内容が怖くて怖くて、無言電話だったほうがまだマシだったんじゃないのかって言うほど。そう、電話の相手は精神を病んだ人*1だった。電話の内容は、

俺「もしもし」
女性「牧師さんいますか?」
俺「え?どこにいるかは知らないです。」
女性「パスタとかミサとか、…!!」
俺「すみません、教会はあまり詳しくなくて」
女性「本当に知らないの?ちゃんと礼拝しないと大変なことになるわよ」

牧師の存在を聞いたのに、礼拝しないと大変なことになる?
意味のわからなかった俺は、
俺「あ、はぁ、すみません、言ってることが良く理解できないのですが」
女性「○○にも教会あるでしょ、やらないと本当にビリビリ攻撃とかしますからね!!」

めんどくさくなったので、
俺「はい、よくわかりましたー」
女性「…」ガチャッ!

「わかった」って答えたので相手も納得したのか電話を切ってくれたが、バイト先では一人きりだし。夜1時過ぎだったので寝なきゃいけなかったが、こわくて全然眠れなかった。

結局何事もなかったんだけど、次の日、職員に話を聞いてみると、その人は昔ここで働いていた人らしい。敬虔なクリスチャンだったので、未だに教会の話をするらしいのだが、病院を出たり入ったりしていて、出たときに電話がかかってくるらしい。
とりあえず適当に相槌をうつと、勝手に納得して電話を切ってくれるので、次もあるようなら適当に返事をしておきなさい、とのこと。たまに思い出したように職場にも来るらしいのだが、あのとき返答を間違って口論になったら、どうなってたんだろう俺…

*1:おそらく、統合失調症

Amazon 2006年コミックランキング


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上記リンクのランキング結果が面白かった。
のだめ、デスノートはドラマ化、映画化などの影響で一般にも広く知られるようになったから買う人も増えて、上位にランクインしたのはとてもよくわかる。
わかるのですが、なんと5位にファイブスター物語がランクインしている!
ファイブスター物語好きにはアマゾン利用者が多いってこと!?

ま、地方書店では手に入りにくいから、確実に手に入れるためにアマゾンを使ったってのが、現実かな。
なんにしても、ファイブスター物語知名度が意外に高いってのはうれしいねぇ。

市民権

ユーザー登録から本日までに日記をつけた日数:30日
はてなダイアリー市民

ついにはてなダイアリー市民になった!約半年もかかって30エントリー書いたぜ!俺の阿呆!
ところで、はてなダイアリー市民になったら、なにか良いことがあるってことだよな…

ユンボー

ジャンプで武井宏之が新しく連載を始めてた!
土木作業をするロボットに乗る人間を重機戦士と呼んで、主人公がいきなり死んだと思ったら、クローンとして生まれ変わる。いきなりラスボスっぽい悪い王様の登場ってのもいい感じ。
ユンボーに乗って戦う人間って、超カッコええわ。父親が土木関係の会社に勤めてたんで、小さいころにはユンボーに乗っけてもらったこともあるし、トランスフォーマーなんかの影響で、工事現場の機械が活躍するってのは燃える。
最後に登場したお姫様もやたらハイテンションで、1話からいきなり全体的にぶっ飛んでる感じなので、小学生に嫌われない程度にがんばってほしい。

あと、卓球漫画が最後尾に載ってた。絵はきれいだし、先週はお風呂シーンが衝撃的で個人的にはかなり好きなので、できれば途中でリタイアなんてことにはなってほしくない。つか、本来ならあの変態テニス漫画が一番後ろで終了を待つべきなんだと思うんだが、あんな滅茶苦茶やってても、打ち切られない自信があるってことなのかねぇ。

暇なバイトの時間つぶし

ホテルの夜間管理なんて客が来ない日は暇でたまらないから、ここぞとばかりに本を読んだりDVDを見たりするものの、あんまりつまらないと眠たくなってそのままウトウトして、タイミング悪く客がくるとかなりばつが悪かったりして、運の悪い俺なんかはほんとちょうどいい夢心地のところを起こされる。

眠たくなるような本を読んでる俺も悪いわけで、じゃあ眠たくならない本ってなんだろうって考えたらやっぱりエロに限るわけで。いやまぁ、エロって言ってもいわゆるエロDVDとかじゃなくって村上春樹とかの、「ほら、セックスってこんなに簡単に出来ちゃうんだぜ、あ、知らねーか、テメー童貞だもんな」系が童貞にはほんのり刺激的でいい感じ。

主人公は自称人付き合いが悪くて比較的無口な大学生で、友達も全然いないよ的なことを言うくせに、ちょっとかっこいい奴と知り合って気に入られたら、奴経由でナンパした女と一夜だけのセックスして、4〜5人と寝ておきながらもう飽き飽きだぜっ、ていうなんともわかりやすい棒と穴だけの関係がやたら出てくる本。

しかも大学で一人で飯食ってたら、全然知らない女に声をかけられて、「同じ授業とってるじゃん、ノート見させてよ」なんて言われたのがきっかけで、3回会ったらセックス。オマエは人付き合いも悪く、クラスでも孤立してるんじゃあなかったのか?、と。俺も大学ではいつも一人で飯を食ってるが、誰も声なんかかけちゃくれないぜ?レジのおばちゃんだけが俺の話し相手なんだが…。

春樹の本を読んでたら、やっぱり24にもなって童貞の俺は、駄目主人公にも劣る駄目人間なんだなってことを再確認し絶望に陥るも、哀しいかなセックス描写のところで股間はビンビンに反応してしまう。だからいっそのこと、こんな感情を捨てちまいたいと思う。いっさい役に立ったことのない動物の機能なんていらない。そしたらこんな哀しくて恥ずかしい気持ちなんか持つこともないのに。


ノルウェイの森 上 (講談社文庫)

ノルウェイの森 上 (講談社文庫)

映画 クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲

なんか、20代の自分にすらちょっとついていけないネタも多いので、
子供の見る映画じゃないと思う。

懐かしネタのわからない俺にとっての唯一の見所は、ヒロシが自分の靴のにおいを嗅いで「昔のにおい」から解放され、正気に戻るシーン。

ヒロシ少年が、田舎でお父さんの自転車の後ろに乗った時の映像から始まり、ちょっと成長して中学時代の春、同じ道で自転車の後ろに女の子を乗せ、その年の冬は自転車に一人…。

さらに成長したヒロシ少年は上京し、会社員になり、ミサエと会ってしんちゃんが産まれて家も建てて…。残業で疲れて帰りながらも、子供の笑顔に癒される…。臭くなった靴のにおいから、そんな幸せを思い出しヒロシは洗脳から逃れる。

ビール飲みながらだったからか、そのシーンには妙な気分になって泣いてしまった。
クレヨンしんちゃんなので笑いどころの方が多いですが、何気にひまわりに気を使ってるしんちゃんがかっこいい。